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【THE LEGALマガジンVol.25】株主総会、ちゃんとやっていますか?−未上場企業こそ知っておきたい基本のキ−
2025.06.13
今月は未上場企業こそ知っておきたい株主総会の基本について解説いたします。
「株主総会」と聞くと、「うちは上場企業じゃなし関係ないよ」「家族経営だからわざわざやらなくても大丈夫」と思っていませんか?
でも実は、未上場の会社でも毎年1回は定時株主総会を開かなければならないことになっています。しかも、「ちゃんとやっているつもり」でも、意外と見落としていることが多いんです。
例えば、こんなケースに心当たりはありませんか?
☑ そもそも株主総会を開く必要があることを知らなかった
☑ 株主が誰なのか正確に把握していない
こうした状況を放置していると、いざというときに「そんな決定は聞いてない!」と株主から異議を唱えられたり、トラブルが起きたときに法的な問題になったりする可能性があります。そこで今回は、「未上場企業こそ知っておくべき株主総会の基本」について、わかりやすく解説します!
①株主総会は毎年1回、必ず開催しなければならない
実は、未上場企業でも定時株主総会は毎年開催が義務付けられています。主な目的は「前年度の事業の報告をし、決算の承認を得ること」です。つまり、「昨年度の会社の成績表を、株主にきちんと見せる場」といえます。
「え?でも、家族経営だからみんな知ってるし、わざわざ総会なんてやらなくても……」と思うかもしれません。確かに、実際には普段の会話の中で決算の話をしていることもあるでしょう。
でも、それだけではダメなんです。正式な形で開催し、議事録を残すことが重要。なぜなら、後になって「そんな決定は聞いていない」と言われると、会社の意思決定自体が無効になってしまう可能性があるからです。
②株主総会ってどうやって開くの?
「いきなり株主総会を開けと言われても、何をすればいいかわからない……」という方も多いでしょう。でも、実はそんなに難しいものではありません。基本的な流れは次の通りです。
③そもそも誰が株主なのか、ちゃんと把握していますか?
意外と多いのが、「実は社長自身が、自社の株主を正確に把握していない」というケースです。特に、先代社長から引き継いだ会社や、親族が関わっている企業では、「名義上の株主が誰なのかよくわからない」ということがよくあります。
例えば、こんなパターンは要注意です。
☑ 先代社長(父親)の名義にままになっている。
☑ 兄弟や親族が一部の株を持っているが、どのくらいの割合かわからない
☑ 過去に社員に株を分けたことがあるが、記録が残っていない
こうした場合、いざ経営の方針を決めるときに「自分が思っていたのと違う株主構成だった」という事態が起こることも。最悪の場合、親族間や社員とのトラブルに発展することもあります。まずは、会社の株主名簿を確認すること。もし正確なリストがないなら、一度整理しておくことをおすすめします。
まとめ:株主総会は「会社を守るため」に開くもの
未上場企業にとって、株主総会は「形式的な義務」ではなく、「会社を守るための大切な手続き」です。
☑ 毎年1回、必ず定時株主総会を開くこと
☑ 正しい方法で開催し、議事録を残すこと
☑ 株主が誰なのかをしっかり把握すること
この3つを意識するだけで、会社の経営リスクを大きく減らすことができます。
「でも、うちの会社に合ったやり方がわからない……」という場合は、専門家に相談するのも一つの手です。司法書士や税理士と連携すれば、負担を減らしながらスムーズに運営することができます。
「なんとなく大丈夫」と思っているうちに、思わぬトラブルに巻き込まれないように、今こそ株主総会の重要性を見直してみませんか?
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